有限会社稲垣製作所

インタビュー|パーソナルカラー&骨格診断のプロに聞く

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インタビュー|パーソナルカラー&骨格診断のプロに聞く

インタビュー|パーソナルカラー&骨格診断のプロに聞く

2025/04/18

 私が20代から30代の頃、洋服やネクタイの選び方は、自分自身のルックスに対して似合うかどうかを試着の段階で考える程度でした。着るもので相手に与える印象については、ほとんど気にしたことがありませんでした。どちらかというと、そのブランドの歴史的背景や作りの良さで選んでおり、それは今も変わっていません。

稲垣

正直、言葉ぐらいは知っていましたが、先生と出会うまで(先生とお呼びしてもよろしいですか?)パーソナルカラーや骨格診断がどのようなものか、全く分かっていませんでした。まずは、私がどうして先生とお呼びしているかという理由を含め、自己紹介をお願いできますでしょうか。

前田先生

ファッションについて専門学校で学び、卒業後はアパレル会社に就職しました。そこではデザイナーとして、キッズやレディースの洋服やテキスタイルのデザインを手がけていました。その後、結婚式場の店長を経験し、現在は母校である大阪モード学園でファッションデザインやスタイリングの指導をしています。また、結婚相談所からの依頼を受けた顧客様のスタイリングや、経営者や起業家のトータルスタイリングまで、性別・年齢・業種を問わず、外見からのブランディングサポートも行っています。パーソナルスタイリストとして、パーソナルカラー診断や骨格診断を参考に、顧客様に「似合う」をご提案させていただいています。

稲垣

お客様と一緒に買い物をするのは楽しそうですが、冷静に考えると大変そうですね(笑)。さて、私が先生と初めてお会いしたとき、ネクタイは男性のビジネスシーンにおいて唯一認められるアクセサリーだと、熱く語らせていただきました。しかし、時代は変わり、今ではカジュアルな服装でも問題ない社会になりました。先生の中で、ネクタイというアイテムに対するイメージを改めてお聞かせいただけますか?

前田先生

ネクタイは、年代によって様々な意味を持ち、とても面白いものです。昔はネクタイを通して「自分がどんな人間なのかを他者に伝える」役割も果たしていました。ネクタイの起源として、布を首に巻く古い資料があるのですが、その布の種類によって、どこの軍に属していて、誰に仕えているのかを他者に知らせるものだったようです。

前田先生

私自身が最初にネクタイを身近に感じたのは、高校の制服だったかもしれません。もしネクタイが「何者なのか」を伝えるためのものだったとすれば、学校の制服として着用するネクタイも、まさにその考えだったのかもしれませんね。当時、ネクタイを着けることで、中学生のような幼い印象だった男子が、急に大人っぽく見えたことを今でも思い出します。ネクタイによって、顔周りの印象が変わったと感じていました。

前田先生

社会人になってから、ネクタイをしている男性にお会いする機会が増えました。ネクタイをしている方とお話しすると、こちらも気持ちが引き締まる感覚があります。きちんと整えられたネクタイをしている方は、全身の身なりもきちんと整えられていることが多い気がしませんか?そうした方からは、誠実さや信頼感も感じられます。とはいえ、現在は「クールビズ」や「オフィスカジュアル」によって、ノーネクタイでもOKの社会になり、ネクタイが身近な存在ではない方も多くなってきたかもしれませんね。

稲垣

私もこのプロジェクトで、日本の男性が昔のように仕事でネクタイをするのがマストだというところに戻したいとまでは考えていません。だからこそ、レンタルという形に落ち着きました。

前田先生

ネクタイを結ぶと、ご本人も気合が入ることがあるでしょうし、周りの方も気が引き締まり、良い緊張感が生まれるように思います。時にはその緊張感が心地よいと感じることもあるので、私はネクタイを含めたフォーマルな装いが好きですし、素敵だと思います!

稲垣

そうなんです。だからこそ、仕事で目上の方と会う時の商談や、ご家族でちょっと素敵なお店に食事に行くとき、またデートの際に使っていただけると嬉しいなと思っています。それで、先ほどの話に戻りますが、男性のVゾーン(ジャケットから見えるシャツとネクタイ)が相手に与える印象について、先生に教えていただきたいと思います。まずは、カラーによるイメージについて教えていただけますか?

前田先生

色には心理的な効果があり、顔の近くにある色は特に相手の印象に残りやすくなります。代表的なネクタイの色をピックアップしてみると、ネイビーは落ち着いた印象で、相手に誠実さを与えます。レッドは元気が出る色で、積極性をアピールできます。イエローは明るさを感じさせ、コミュニケーションを円滑にしてくれます。グレーは控えめで冷静さを感じさせ、上品な印象を与えます。ブラックは威厳や厳格さを感じさせます。

稲垣

会うお相手に対して自然と使い分けていれると出来る大人って感じもしますしね。自分に似合う色がわかると、より楽しめそうですが、これが所謂『パーソナルカラー』というものでしょうか?

前田先生

はい。パーソナルカラー診断は、肌の色、目の色、髪の毛の色をトータルバランスで、見ることによって「スプリング」、「サマー」、「オータム」、「ウィンター」という4つのグループに分類することができ、似合う色の傾向を診断します。似合う色のものを身に付けることで、顔色や髪の毛の艶まで綺麗に見えて、周りに好印象を与えることができます。パーソナルカラー診断というのは、簡単に言えば、「似合う色の傾向がわかる」ための診断です。

前田先生

少し歴史の話をさせていただくと、パーソナルカラー診断の起源は、1923年にアメリカのロバート・ドアによってブルーアンダートーン(ブルーベース)とイエローアンダートーン(イエローベース)を基本とした調和論(同じグループの色は調和するという理論)だと言われています。その調和論を元に作成したカラーキープログラムがパーソナルカラーの始まりです。日本でパーソナルカラーが知られるようになったのは、1980年代半ばと言われています。

その頃から、何度かパーソナルカラー診断が流行しましたが、2017年頃から再ブームが起こりました。今では「ブルべ」、「イエベ」という言葉をファッションに興味がある方だけでなく、一般的にも耳にするほどになったのではないでしょうか。

稲垣

私自身はネクタイ女子も凄く素敵だと思っているのと、将来的にはスカーフやマフラーなどの女性も楽しめる首元のアイテムも増やしていきたいと思っているのですが、このパーソナルカラー診断というは男女での違いもあるのでしょうか?

前田先生

パーソナルカラーは男性だから、女性だからという違いはありません。また年齢によって診断結果が変化したり、日焼けをしたから変わるということもありません。基本的に生まれてからずっと変わらないものなのです。スカーフも難しいアイテムと思われる方も多いかもしれませんが、首元にサラッと巻くだけでかなり印象を変えることが出来るので、是非、積極的に取り入れて欲しいアイテムだと思っています。

稲垣

骨格診断というのはどういったものなのでしょうか?

前田先生

骨格診断は、生まれ持った身体の「質感」、「ラインの特徴」を知り、自分自身の体型を最も綺麗に見せてくれるファッションアイテムを見つけ出すための診断技術です。簡単に言ってしまえば、「似合う服の形がわかる」ための診断になります。

男性の場合、「シャープストレートタイプ」、「ストレートタイプ」、「カーブドタイプ」に分かれ、それぞれに合ったファッションアイテムがあります。

骨格診断の元となる「ラインアナリシス」が日本に伝わったのが、1980年代でパーソナルカラーと同時にラインアナリシス(線の分析)も日本に渡ってきたそうです。当時は女性がメインだったので、男性向けの内容は少なかったようです。

1996年に「骨格診断」の名称で、ICBI代表の二神弓子氏が確立させ、日本でも広まったとされています。今では一般の方もインターネットなどの診断を利用して、ご自身の骨格タイプをご存知な方も多くなっているように感じています。

稲垣

選び方が色々とあるのは面倒だと思われる方も多いかも知れませんが、これを楽しんでもらえるのもファッションの楽しみでもあると言えますよね。

前田先生

診断をしてもらうことで、自分を知るきっかけにもなります。どんなものが似合うのか、その逆にどんなものが苦手なのかが分かると、ご自身でネクタイや洋服を選ぶときに悩むことが減りますよね。ただ、私としては、「これがいいかな!」「あれがいいかな!?」と悩む時間もファッションを楽しむ醍醐味だと思っています。ですが、中にはその悩む時間を減らして、他の事に時間を当てたいという方もいらっしゃいます。そんな方にはこのような診断結果があると、毎日の洋服選びがスムーズになるのではないかなと思っています。とはいえ、診断内容だけを鵜呑みにせず、いろいろなファッションにチャレンジして欲しいと思っています。似合う、似合わないだけでなく、「着てみたい!」という想いでファッションを楽しんでいただきたいです。そう考えるとネクタイのレンタルって非常に理にかなっているような気もします。まずは首元だけでも挑戦できますしね!

稲垣

またどこかのタイミングで先生にも更にこのプロジェクトに参画してもらいたいと思っていますが、最後に前田先生が今後、ファッションビジネスに対してやってみたいことというか、挑戦してみたいことを教えていただけますか?

前田先生

ファッションを通じて、皆様の活動やチャレンジを後押ししたいと思っています。例えば、「高級なレストランやホテルに行くのに、相応しい洋服を持っていないから、行けない。」などとご自身に制限をかけている顧客様にお会いすることも多いです。服装だけでご自身の行動に制限をかけている方を解放し、新たな世界への一歩を歩んでほしいと思っています。服装が変われば、訪れる場所も変わり、交流する世界も広がります。毎日着る洋服を「これでいいか!」で選ぶのではなく、「これがいい!」と自信を持って選んでいただきたいです。私はそのサポートや行動を広げるための機会を今まで以上に作っていきたいと思っています。「たかが、ファッション」と言われる方もいるかもしれませんが、ファッションを変えるだけで、間違いなく思考も行動も変わっていくと思います。ファッションの奥深さや面白さを一人でも多くの方に知ってもらえた嬉しいと思っています。

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