秋冬の定番素材・コーデュロイの魅力 ─ 歴史、特徴、アイテム、着こなしのポイント
2025/08/22
秋冬のファッションを語るうえで欠かせない素材のひとつが「コーデュロイ」です。日本では世代によっては「コールテン」と呼ばれることもあり、保温性に優れた独特の畝(うね)を持つ生地として親しまれています。ジャケットやパンツはもちろん、シャツやキャップなど小物に至るまで幅広く用いられ、クラシックな雰囲気と同時にカジュアルさも兼ね備えているのが魅力です。ここでは、コーデュロイの歴史や特徴、代表的なアイテム、そしてコーディネートの注意点について詳しく紹介してみます。
コーデュロイのルーツは中世ヨーロッパにさかのぼります。起源は諸説ありますが、エジプトの古代織物「ファスティアン(fustian)」がベースになったといわれています。これが16世紀にフランスやイギリスへ伝わり、厚手で耐久性のある生地として進化しました。
18世紀のイギリスでは、産業革命とともに生地の大量生産が可能となり、労働者階級のワークウェアとして普及。特にマンチェスターで盛んに織られていたため、「Manchester cloth」とも呼ばれていました。その後、20世紀に入るとフレンチワークジャケットやアメリカのワークパンツとして広まり、学生やカジュアルファッションのアイテムとして定着します。
日本においては明治時代以降に「コール天(コールテン)」の名称で紹介されました。「cord(畝)」と「ten(天竺織)」が合わさった和製英語で、現在でも年配の世代には「コールテン」という呼び方の方が馴染み深いかもしれません。
コーデュロイの最大の特徴は、縦方向に走る畝(うね)です。この畝は「ウェール(wale)」と呼ばれ、1インチの中に何本の畝が入っているかで「細畝」「太畝」といった違いが生まれます。
細畝(ファインウェール)
シャツやドレスパンツに用いられることが多く、上品で繊細な印象。ビジネスカジュアルにも取り入れやすい。
中畝(スタンダードウェール)
ジャケットやトラウザーに適しており、ほどよいカジュアル感と存在感を持つ。
太畝(ワイドウェール)
防寒性が高く、アウターやカジュアルパンツに最適。無骨でクラシックな雰囲気を楽しめる。
また、コーデュロイは空気を含むことで保温性が高く、秋冬の冷え込みに強いのも特徴です。さらにコットンをベースとするため肌触りが柔らかく、着るほどに馴染む素材感も魅力的です。
コーデュロイは秋冬の定番素材としてさまざまなアイテムに使われています。代表的なものをいくつか紹介します。
コーデュロイジャケット
テーラードタイプからフレンチワーク風まで幅広く存在。細畝なら落ち着いたビジネスカジュアルに、太畝なら無骨でヴィンテージ感のある着こなしに。
コーデュロイパンツ
チノパンの代わりに取り入れるだけで秋冬らしい季節感が出るアイテム。スリムなシルエットなら都会的に、ワイドならレトロな雰囲気に仕上がる。
コーデュロイシャツ
厚手の生地感でアウターライクにも着られる便利なアイテム。インナーにニットを合わせればレイヤードの幅が広がる。
コーデュロイスカート・ワンピース
女性アイテムとしても人気。ブラウスやタートルネックと合わせて柔らかい季節感を演出できる。
小物(キャップ・バッグなど)
コーデュロイの素材感をアクセントに使えば、コーディネート全体に温かみを加えることができる。
コーディネートの注意点
コーデュロイは便利な素材ですが、合わせ方を間違えると野暮ったく見えてしまうこともあります。以下のポイントを意識するのがおすすめです。
色選びに注意
コーデュロイは深みのある色が多く、ブラウンやオリーブ、ネイビーが定番。全身を暗めにまとめすぎると重たく見えるため、インナーや小物で白や明るい色を取り入れるとバランスが良い。
シルエットを整える
太畝のパンツやジャケットはボリューム感が出やすいため、トップスやシューズで引き締める工夫が必要。逆に細畝なら上品にまとまりやすく、スリムなコーデにも合う。
異素材との組み合わせ
ウール、デニム、レザーといった素材と相性が良い。特にニットやスウェードシューズと合わせると季節感が一層高まる。
全身コーデュロイは避ける
セットアップで着る場合はシルエットや色合いを洗練させないと「昭和感」が強く出てしまう。インナーや小物で抜け感を作るのが鍵。
コーデュロイは、歴史あるクラシックな素材でありながら、現代のファッションにおいても秋冬の定番として多くの人に愛されています。畝の太さやアイテムの種類によって印象が大きく変わり、ビジネスからカジュアル、レディースまで幅広く対応できる懐の深さが魅力です。上手に取り入れることで、秋冬の着こなしがぐっとシーズナルで豊かなものになるはずです。
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