夏に向かう季節のスーツライフ:汗対策とアイテム別メンテナンス術
2025/05/28
汗とスーツ:夏に備える基本的な考え方
まず大切なのは、「衣類を酷使しない」こと。どんなに高価なスーツやシャツでも、汗をかいたまま放置すれば傷みが早まります。特に天然素材のスーツは吸湿性が高いため、汗を含んだままクローゼットにしまえば、カビや臭いの原因になってしまいます。
着回しと“休ませる”という習慣
スーツは連日同じものを着るのではなく、2~3着をローテーションして着ることが重要です。一日着たスーツは、必ず最低1日は休ませるようにしましょう。休ませている間に、スーツが吸った汗や湿気が自然と放出され、生地が元の状態に戻ります。可能であればハンガーもプラスチックのものではなく木製のサイズが合ったものが望ましいです。
スーツだけでなく、シャツやネクタイも同様です。特にネクタイは首元で汗を吸収しやすく、意外と汚れやすいアイテム。何本かをローテーションで使うことが、長持ちさせるコツです。
自宅や出張先での簡単メンテナンス方法
スチームで“整える”
スーツやシャツにシワが寄った時、ついアイロンを直接あてたくなる人もいるかもしれませんが、アイロンを直接生地に押し当てるのはNG。特に天然素材(ウールやリネンなど)の場合、テカリや型崩れの原因になります。
そこで活用したいのがスチームです。衣類スチーマーがあれば理想的ですが、出張先などで専用機器がない場合は、浴室の蒸気を活用するのが便利。シャワーを熱めのお湯で数分出し、浴室内を蒸気で満たしたら、スーツやシャツをハンガーにかけて吊るしておくだけ。これだけで軽いシワは自然に取れ、においもある程度軽減されます。
シャツの汗染み対策
シャツは肌に直接触れるため、汗ジミや黄ばみが避けられません。特に白シャツは目立ちやすいですよね。汗ジミを防ぐためには、インナーを着用するのが効果的です。通気性・吸湿性に優れたメッシュ素材や、抗菌防臭効果のあるインナーを選ぶと、快適さもアップします。
また、自宅に戻ったらすぐに襟元や脇部分を軽く水洗いしておくと、黄ばみを防ぐことができます。洗濯前のプレケアとして、酸素系漂白剤を薄めてスプレーしておくのも効果的です。
ネクタイのケア:実は一番繊細なアイテム
ネクタイはスーツスタイルの印象を左右する大事なアクセントですが、そのぶん手入れを怠るとすぐにくたびれて見えてしまいます。
ネクタイも基本は休ませることが前提。一度結んだら、帰宅後すぐに外し、シワを整えてハンガーに吊るすか、専用のネクタイケースに収納します。シルク素材が多いため、シワがついた場合でもアイロンを直接あてないよう注意。蒸気を軽くあてる程度にとどめ、無理にシワを伸ばさないようにしましょう。
革靴のメンテナンス:ムレ対策が肝心
夏の革靴は、内部のムレが最大の敵です。1日履いた靴の中は、想像以上に湿気を含んでいます。放置しておくと、雑菌の繁殖や臭いの元となるため、履いたその日は必ず“乾かす”時間を取ることが大切です。
シューキーパーと陰干し
帰宅後は靴の中に木製のシューキーパーを入れて形を整えつつ、吸湿を促します。特に木製は除湿効果が高いため、プラスチック製よりもおすすめです。風通しの良い場所で陰干しして、完全に乾燥させましょう。
また、数日に1回は靴用除菌スプレーを使って清潔を保つと、臭い予防になります。夏場は靴も2〜3足をローテーションして履くのが理想です。
素材別・注意ポイントまとめ
天然素材を使ったスーツやシャツは、通気性が良く、見た目にも上質感があります。しかし、その分取り扱いには注意が必要です。
素材特徴注意点
ウール:吸湿性・通気性に優れ、シワになりにくい直射日光NG。スチームのみでケア
リネン:清涼感があり、軽やかな見た目シワがつきやすいためスチーム活用
コットン:肌触りがよく吸湿性抜群縮みやすいのでアイロン温度に注意
シルク(ネクタイ&スカーフ):上品な光沢と柔らかさ水やアイロンの熱に非常に弱い
最後に:スーツは手をかけた分だけ応えてくれる
夏場のスーツスタイルは、ただでさえ厳しい環境下での戦いですが、日々のちょっとした工夫とメンテナンスによって、見た目も快適さも大きく変わってきます。
毎日着るものだからこそ、衣類にも「休息」を与え、丁寧に扱うことが、長く愛用するためのコツ。特に天然素材のアイテムは、扱い方次第で5年10年と着続けることも可能です。
この夏も、清潔感と快適さを両立したスマートなスーツスタイルで、乗り切っていきましょう。
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